2015年10月20日
示唆に富む、岡本夏生さんのことば(中)
(前回からの続き)
1990年代セクシー系のバラエティタレントとして大ブレイクし、
仕事も私生活も充実していた岡本にとって、”結婚”は
「いつでもできる」
という感覚でしかなかった。
ましてや、”妊娠”と”出産”についても真剣に考えることはなく、
20代は人生を思う存分楽しんでいたのだ。
そんな岡本が閉経を迎える年代となり、
「もう自分は子どもが産めないんだ」と実感するようになった時、
大きな後悔の念に襲われたという。
健康な子宮と産道がありながら産まなかったことを彼女は、
自分だけの問題だと思えなくなっていた。
先祖たちから2億年もの年月をかけて受け継がれてきた生命のバトンを、
自分が閉ざすことになるのだと、20~30代の頃に認識していれば、
そう簡単に「子どもは産まなくてよい」と考える人生は送らなかっただろうと
岡本は悔やんでいる。 〈続く〉
